信楽式サラリーマンの備忘録

日本旅と歩活と資産運用のほか、日々思ったことを書いてます。

JAL機と海保機の接触事故について思うことと我々がすべきこと

こんちには。

あけましておめでとうございます。

 

2024年も早いこと3日が経ってしまいました。

私は31日から3日までずっと仕事でした。

 

やっと休み(1日だけ)が来たので

ゆっくり新年の訪れを噛みしめようと思います。

 

しかし2024年、開幕から色々な事がありすぎて

どうなるかと不安ですが、不安なのはいつものことなので

なるようにしかならないし、なんとかなれ()という気持ちで

今年も1日1日を大切に過ごしたいですね。

 

さて、そんな色々な事ですが・・

 

 

と、中身の濃いトラブルに見舞われています。

 

その中でも羽田空港での飛行機衝突炎上事故について

おなじ運輸業に従事する人間として思ったことを

書いていこうと思います。

 

能登半島地震でお亡くなりになられた方

そしてその地震の支援のために赴くも衝突してお亡くなりになった海保職員の

ご冥福をお祈りいたします。

 

何が起きたか

1月2日、新千歳空港を16:00に出発したJAL516便が

羽田空港のC滑走路(34R)に着陸した際に、同滑走路上にいた

前日の能登半島地震で被害を受けた救援物資を運ぶために

新潟空港へ向かう海上保安庁の飛行機と衝突し炎上しました。

ja.wikipedia.org

思うこと

この事故の一報を受けた時は仕事中だったのですが

非常に衝撃を受けたのを覚えています。

 

ちょくちょく発生するインシデントではなく、実際に事故が起きたこと

しかも衝突し炎上している様子を見て、死傷者が出るのではないかと

心配をしていました。

 

個人的にJALには昨年、乗客として何回も利用させてもらいましたし

仕事でJALの取組みを視察したこともありましたので

なにかと縁のある会社の飛行機が、このような事態に遭遇している光景を見て

起きていることは事実なのか?と。

 

サービスを受けたり、企業視察やテレビ、それから書籍で

非常に厳しい訓練や安全確保の取組み、安全に対する姿勢について

関心していたので、どこかで「きっと大丈夫だろう」と思っていました。

 

ふたを開けてみれば

 

死亡者0で400人弱を緊急脱出させる

 

という快挙を成し遂げ、自分もなぜか大変うれしく思い

目頭が熱くなりました。

www.amazon.co.jp

 

一方で、海上保安庁の飛行機については

機長を除く5人が死亡するという大惨事になってしまいました。

 

JALA350という中型の機材だったのに対し

海保機はボンバルディアの小型機だったこと

その機体の大きさの差がこのような結果になったのかもわかりません。

 

称賛すべきJALのクルー

これは本当にすごいこと

 

だと思います。

保安要員としての仕事を全うした結果

 

一人も死亡者を出すことなく脱出させた事は

称賛に値します

 

航空会社の乗務員であればできて当然なのかもしれませんが

普段、脱出訓練を受けていない各々の乗客を短時間で脱出させることは

中には身勝手な行動をとる乗客もいますし、統率するのは難しいと思います

 

JALに限らずどこの航空会社もそうですが

緊急脱出の訓練は非常に厳しいものと認識しています。

テレビで密着取材とかよくありますよね。

 

今回の結果は、その厳しい訓練の賜物だと。

 

準備8割本番2割という言葉があるように

いかに訓練を積み、イメージすること

実場面でスムーズに事をこなせるかにつながってくることを実感します。

 

私も同じような仕事をしていますが

今回の事故を見て、より普段からイメージし、シミュレーションしておく

機会を持つよう心がけました。

 

 

キャリアで1回遭遇するかしないかのレベルの出来事ですからね。

 

当たり前かもしれませんが、この当たり前が難しい。

JAL会社は自社の安全の思想や訓練内容に誇りを持ってほしいですし

ぜひ乗務員を労ってください(何目線?

 

酷いマスコミ

事故後に行われたJALの記者会見を拝見しました。

事実の解明は第三者機関の運輸安全委員会が行っていますので

そこに譲ることにして

 

事故後、数時間しか経っていない段階でしかわからないこと以外は

きちんと「わからない」と答えているのは非常に好感が持てます。

 

www.youtube.com

 

記者の質問がいかにもJALや海保機の乗務員を悪者に仕立てよう

誘導しようとしているのが垣間見れました。

 

あまりにひどすぎて、怒りがわき、すべて見ていられませんでした。

 

その日以降も運輸安全委員会や警察による

JAL機の乗務員、海保機の機長に聞き取りを行っており

「管制からの指示があった」とか「なかった」など

情報が小出しに出てきているたびにその見出しが

スリードを引き起こしています。

 

事故から2日経った今日では

いかにも「海保機の機長」を悪者にしたて

責任を個人に押し付けようとしているのが見え見えです。

 

なぜそうなるのかは割愛しますが・・・

 

日本のマスコミは

航空や鉄道などの安全文化構築の阻害要因です。

 

個人に責任を追及することが

安全文化の構築に寄与しないどころか足を引っ張ることは

運輸業だけでなく、製造業か建設業など安全を第一とする業界では常識です。

 

そういう意味では

私はマスコミに強い憤りを感じています。

 

海保機の機長のフォロー

一方で海上保安庁の飛行機に搭乗していた6名のうち

機長を除く5名が衝突でお亡くなりになりました。

機長も衝突時の爆発で全身に大きな火傷を負ったと聞いております。

 

ただ一人残された(しかも機長)のでその心理はとても辛いものだと思います。

機長には事故の真相解明に協力する義務がありますが

この機長に対しての心身のフォローは手厚くして欲しいところ。

 

重大インシデントだ!と騒ぐアホ

Twitterではこの事故を「重大インシデントだ」と騒ぐ人を見受けられました。

このように騒ぐ方は害悪でしかないと思います。

なぜならば安全管理を全く知らない無知であることをひけらかしているからです。

 

ただ重大インシデント」と言いたいだけ。

それっぽい言葉を使ってあたかも物知りだなと思われたい承認欲求の塊です。

 

そもそも今回は事故が起きてしまっているので

アクシデントです。インシデントではないのです。

 

目も当てられません。残念ですね。

このような人間が話すことは事故の真相解明や安全文化の構築に

悪い影響をもたらす害悪でしかないのです。

 

我々乗客がすべきこと

輸送の安全向上に向けての理解

  • 離陸前の機内安全ビデオや実演を見ていますか?
  • 救命胴衣を膨らますタイミングはいつかご存じですか?
  • 座席ポケットに入っているリーフレットを読んだことありますか?

 

機内安全ビデオでその航空会社の性格がでるなぁと思います。

JALはこの点、一貫して真面目なビデオ作りをしています。

 

これらを見るのはもちろんのこと

実際にそういう場面に遭遇したことを想定してイメトレしておくことが

大事なんじゃないかなと思います。たった5秒でいいんです。

どこの非常口から出るのかなとか酸素マスクはどうつけるのかなとか。

 

www.youtube.com

 

小出しにされた情報を鵜呑みにしない

原因の究明は事故調の結果を待つしかできません。

先に書きましたように4日現在

海保機が悪いという風潮になっているのを

うすうす感じています。それはいけない事であると私は警鐘を鳴らします。

 

何が原因でどう事故が起こったのか、確たる事実はわかりませんし

我々のような一般人やセルフ事故調が推測するのはナンセンスです。

マスコミがミスリードを誘発(わざとやってるのかもしれませんが)する

情報をもとに我々世間の人間が翻弄されてはいけません。

 

今後の安全のために。

 

 

まとまりなく思ったことを感情的に書いてしまいましたが

どうか一人でも安全文化について

改めて考えていただくきっかけになればと思います。